会社情報

社会貢献活動

50周年記念像『ここ』制作者インタビュー

2019年4月初め、本社応接室に、一体の大理石の彫像が搬入されました。滑らかな躯体を背に、くつろぎながらもしっかりと前を向いた女性像は、高さ約40cm、重さ約40kg。小振りながらも、その美しく柔らかなフォルムは、華やかな気品と確かな存在感を放っています。創業50周年の記念として、決意と想いを込めて制作された彫像、『ここ』です。

昭和、平成、そして令和へ。

時代の変遷のなか、弊社は「住まい」を創り続けて参りました。弊社にとって「住まい」は単なる建物ではなく、建物という器で覆われた濃密な広がりだと考えています。「住まい」という広がりのなかに、年を重ねていく人びとの美しい姿を映し出しながら、この上ないやすらぎと限りない活力を満たしていくこと―。弊社は創業50周年を迎えるにあたって、この理念をカタチにし、よりよい未来へと繋げていく記念像を造ることにしたのです。

弊社は14年前から、「藝大フレンズ」としてささやかながら東京藝術大学の活動を応援してきました。そのご縁もあり、彫像の制作を当時大学院生の今井亮介氏に依頼しました。今井氏は、学部の卒業作品「青年の像」が荒川区役所に展示されるなど、大理石彫刻を得意とする気鋭の彫刻家です。

今井氏との打合せを通じて、弊社は企業理念や記念像に託す思いなどを今井氏に伝えました。今井氏は「年を重ねていく人びと」の姿を象徴する「女性」と、風化していく「建物」を通して弊社の想いを表現する構図を、何十通りも考えたといいます。また、「打合せでお会いした坂入社長の温和で柔らかい表情も印象的でした。このやさしさを作品に反映したいと思いました」(今井氏)とも話していただきました。

記念像の実制作から完成へ。

記念像の実制作は、3月上旬にスタート。大理石の彫刻は、イメージに合う石選びから始まります。今井氏が記念像に選んだのは、落ち着いた美しい白色に薄くマーブル模様の入った大理石。重さ約120kgの大理石をまず大まかに切り出し、次に像のフォルムに近づけるために余分なでっぱりなどを割り落とし、空気で振動するノミ等を駆使して細部を仕上げ、フォルムが完成したら砥石で丁寧に磨きながら微調整していきます。その工程のほとんどが、万一手が滑ったらそれまでの苦労が水の泡になりかねない、作者にとっては一瞬も気の抜けない時間だったようです。

4月直前に完成した記念像。今井氏によって『ここ』と名づけられました。「住まいを創ることによって、何でもなかった場所が誰かの『ここ』に、大切なパーソナルなスペースになる」という意味が込められています。「依頼主が明示された理念や思いを自分のイメージを通して表現する作品造りは、とても新鮮でした。得がたい経験をいただいたと感謝しています」(今井氏)ととてもありがたいお言葉をいただきました。

彫刻家・今井亮介さんと代表・坂入正司

創立50周年から、次の50年に向けて。

創立50周年記念像『ここ』はいま、応接室の窓越しの光を受けて佇んでいます。その姿に、目を留められるお客様も少なくありません。創立50周年から次の50年へ。「住まい」という広がりを通して、人びとの幸せな暮らしと社会の平和な営みを願い続ける弊社は、『ここ』に込められた想いを次の時代へと伝え続けていきます。

このページの先頭へ