2018年7月号「ファーストミッションボックスの運用方法」

3号連続で紹介しておりますファーストミッションボックスですが、今月は、完成したファーストミッションボックスの運用方法を紹介します。

  

ファーストミッションボックスのケース入れの選び方

ファーストミッションボックスの指示書をどのケースに入れるかも運用で大切なことです。これは置き場所にも関連しますが、壁掛け、平置きなど場所の条件によってもケース選びは変わってきます。例えば、平置きならお稽古箱のようなA4サイズの書類が入るボックスを、壁掛けにするなら取っ手のついたファイルケースが良いかもしれません。

また、ケースの色も目立つ色が良いでしょうし、ひと目でそれとわかるように「災害が起きたら開けてください」とケースの外側に記載しておくのも良いでしょう。

ファーストミッションボックスの置き場所の決定

置き場所のポイントは、運用する場所の入り口で目立つ場所に設置するということです。例えば、災害対策本部を設置するのが共用の会議室なら、会議室の扉の内側すぐ横にある棚の上や壁に掛けるというのがお勧めです。

ファーストミッションボックスは誰であっても初動行動がとれることが利点ですから、災害時に探すことなく目立つ場所に設置することで、多くの人の目に留まりやすくなります。

ファーストミッションボックスを使用した訓練を実施する

ここまで準備できたら、早速訓練を実施してみましょう。これまでに訓練に参加したことがない、マンション防災の知識がないという方にファーストミッションボックスを最初に開けてもらい、その指示通りに動けるかどうかを検証します。指示内容の理解しやすさ、見やすさ、実効性について検証し、改善すべき指示書があればすぐに手直ししましょう。手直しがすぐにできるのもファーストミッションボックスの利点です。

訓練は1回だけでなく、様々な居住者に実施してもらうことでより機能的なファーストミッションボックスになります。マンション居住者の一人として災害発生時に何をすべきか、その行動が明確になれば災害対応の不安を軽減することができるだけでなく、誰もが自信をもって対応することができます。ぜひ、皆様のマンションでファーストミッションボックスをご活用ください。なお、ファーストミッションボックスを製作する際には開発者の知的財産保護のため「開発:危機管理教育研究所および長野県飯田市危機管理室」の表記を必ずお願いいたします。

国崎信江氏プロフィール

内閣府「中央防災会議首都直下型地震避難対策等専門調査会」専門委員、土木学会の「巨大地震災害への対応検討特別委員会」委員などの経験から、危機管理アドバイザーとして、現在は文部科学省「地震調査研究推進本部政策委員会」委員、消防庁「地域防災計画における地震・津波対策の充実・強化に関する検討会」委員、気象庁「緊急地震速報評価・改善検討会」委員を兼任。全国で防災・防犯対策の講演を行う傍ら、各メディアにも多数出演し、防災・防犯情報に関する啓蒙活動に注力。『マンションみんなの地震防災BOOK』(株式会社つなぐネットコミュニケーションズ発行)をはじめ著書多数。

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