2018年特別号「2018年の自然災害を振り返って」

今年も残すところ2か月あまりとなりましたが、2018年は近年にないほど大規模な災害が多発した年でした。2月の雪害、2回の大地震、そして大型台風の頻発化など、相次ぐ自然現象とそれに伴う甚大な被害に社会は大きな衝撃を受けました。あらためて災害で亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。

災害が自分にも起こり得るという認識と、日頃の備えを始めましょう

6月には大阪府北部地震(最大震度6弱)が発生。大阪府内で死者4名を出しました。私は、高槻市や茨木市で支援活動をしておりましたが、災害対応の検証をしようとした矢先の7月、平成30年7月豪雨によって、東海から九州にかけた広い範囲で浸水害や土砂災害が発生。死者200人超の大きな被害となりました。私は続けて倉敷市に入って支援を開始。ようやく復旧・復興に向かおうとしていた9月には、平成30年北海道胆振東部地震(最大震度7)が発生。大規模な土砂崩れで多くの家屋が巻き込まれ、40名以上の死者を出しました。この地震により液状化で道路が陥没したり空港設備の破損により空港が閉鎖されたり、北海道全域で停電するなど、被災地は大混乱に陥りました。さらに、同月には台風21号が発生。西日本から北日本にかけて暴風となり、四国や近畿地方では高潮が重なるなどして、数々の甚大な被害をもたらしました。

地球温暖化によって気象は今後も悪化し、台風の巨大化や頻発化が心配されます。そして地殻活動の活発化によって火山噴火や大規模地震の発生も懸念されています。日本のみならず地球規模で災害が多発することを認識し、万一ではなく、災害は自分の身にも起こるという認識をもって災害に備えた暮らしをする時期に来ています。

「住まい」の安全性が高い「防災力の高いマンション」を選びましょう

災害から生命と財産を守るための効果的な対策はなんと言っても「住まい」の安全性です。これからマンションを購入しようという方は、「防災力の高いマンション」を選ぶことが重要です。頑丈なつくりのマンションであれば強い揺れや暴風に耐えてくれますし、近くに人がいる安心感や同じ境遇で助け合えるメリットがあります。地域が被災したとしても、不便な避難所生活を送ることなく継続して自宅で過ごせます。一時的に避難所で過ごしても後片付けや補修が済めば元の生活に戻れるのもマンションならではの強みです。

過去の震災では多くの方が家具や家電製品の倒壊や移動により負傷され、亡くなられています。「防災力の高いマンション」というと基礎や躯体など構造面の強さだけに目が行きがちですが、室内における家具移動や転倒の被害防止策、防災設備や用品の備えなどもしっかりと確認しましょう。特に、家具や家電製品を固定する際に間仕切壁の強度では家具等を支えきれないこともあるため、補強下地が必要な個所に入っているかを確認することが重要です。設計の段階で居住者が設置するであろう家具や家電製品を見越してそこに補強下地を入れているマンションは、実はなかなかありません。各戸の1室ごとに下地補強を入れていくとそれなりのコスト増になるからです。

日頃の暮らしの中で防災の意識を高め、「コツコツ防災」で備えを強化しましょう

そして、そのようなマンションに住んでいたとしても、過信せずに暮らしの中で防災の意識を高めることが大切です。生活雑貨類は柔らかい素材を選ぶ、自宅で継続して過ごすために普段の食材を多めに買い、食べたら買い足すなどして10日分程度の食材を常に確保する、ライフラインが止まった時の代替品を用意する、上層階の方は低層階と仲良くする(地震時は上層階の方は低層階の家に身を寄せ、水害時は低層階の方は上層階に身を寄せられるように)、すまいや家財の被害に備えて自然災害共済や保険に加入する、災害対応に関心を持ち、訓練の企画や参加を積極的に取り組むなど、災害に負けない暮らしを1歩1歩着実に進めましょう。

私が20年以上実践してきた、毎月の防災費を決めてその金額で何かしら備えを強化していく「コツコツ防災」。お勧めです。ぜひ、今月から始めてみてください。

国崎信江氏プロフィール

内閣府「中央防災会議首都直下型地震避難対策等専門調査会」専門委員、土木学会の「巨大地震災害への対応検討特別委員会」委員などの経験から、危機管理アドバイザーとして、現在は文部科学省「地震調査研究推進本部政策委員会」委員、消防庁「地域防災計画における地震・津波対策の充実・強化に関する検討会」委員、気象庁「緊急地震速報評価・改善検討会」委員を兼任。全国で防災・防犯対策の講演を行う傍ら、各メディアにも多数出演し、防災・防犯情報に関する啓蒙活動に注力。『マンションみんなの地震防災BOOK』(株式会社つなぐネットコミュニケーションズ発行)をはじめ著書多数。

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