2020年3月号「最新防災グッズ“地震解錠システム”」

最近、建物や敷地内に防災倉庫を設置するマンションは珍しくなくなり、近年の災害の頻発化を受け今後も増えていくことが予想されます。災害時の被害を軽減し、2次災害防止のために行動するための資材を備えることは、居住者の方にとって安心です。過去に防災倉庫の中身の確認や収納のコツなどを紹介(2018年12月号「防災倉庫をみてみよう〜整理のポイント〜」)しましたが、今回は、防災倉庫ドアの「鍵」の管理課題解決に迫ります。

災害時に防災倉庫のドア錠を開けられないケースも!

災害時には必要な時に防災倉庫のドア錠を開けられるようにすることが、防災倉庫の管理上とても重要です。

以前の災害時には、

・防災倉庫の鍵はどこにあるのか誰も知らなかった
・防災倉庫の鍵の管理者が来なくて、すぐに開けられなかった
・管理室のキャビネットが倒れて防災倉庫の鍵が取り出せなかった

などの問題が出て、防災倉庫の迅速な利用が滞るケースが発生しました。

このような事態を避けるために施錠をしないという選択もありますが、一方で、

・施錠していなかった防災倉庫から、発電機などの高価な資材が盗まれた

というリスクもあります。

地震発生時に自動解錠するシステムなど、様々なグッズが登場しています

基本的な考え方として、防災倉庫の最優先事項は「災害時に確実に利用できること」です。そのためにどのような施錠をするかが大切なポイントになります。

その課題を解決してくれるシステムの一つが、地震の揺れを検知し自動解錠する「地震時自動解錠ボックス」です。このシステムを導入すると地震が発生した際、通常時は施錠されているボックスの鍵が自動で解錠され、避難経路の鍵やその他、避難に必要な物品を取り出すことが出来ます。メーカーにもよりますが、以下のような機能があります。

地震感知レベルの設定
X軸・Y軸・Z軸の3軸を合成した加速度値で感知し震度5弱~震度6弱の範囲で4段階の設定が可能

再施錠の時間の設定
自動で解錠したあと、ボックスの扉を閉めると再施錠されるその際の施錠時間の設定が可能(12・24・48時間、無限大の4段階)

停電の心配なし
電気・電池を一切使用しない機械式。地震による停電や電池切れの心配なし

その他にも、いざというときに自動で解錠やドアを開けるシステムが続々と開発されています。皆様のマンションにおける防災の課題は他のマンションや施設でも課題であるかもしれません。社会のニーズを感じ取り企業は新製品を開発するものです。ぜひ困ったことがあったら解決に資する情報や製品がないか検索してみてください。

国崎 信江氏プロフィール/危機管理教育研究所 代表 危機管理アドバイザー

【主な経歴】横浜市生まれ。女性や生活者の視点で家庭、地域、企業の防災・防犯・事故防止対策を提唱している。講演、執筆、リスクマネジメントコンサルなどの他、文部科学省「地震調査研究推進本部政策委員」、東京都「震災復興検討会議」委員などを務める。現在はNHKラジオ マイあさ!の「国崎信江の暮らしの危機管理」のコーナーやテレビ、新聞などで情報提供を行っている。著書に『地震の準備帖―時間軸でわかる心得と知恵』(NHK出版)『サバイバルブック―大地震発生その時どうする? 』(日本経済新聞出版社)『マンション・地震に備えた暮らし方』(エイ出版社)『これ1冊でできる!わが家の防災マニュアル』(明治書院)などがある。

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