「災害時には万全なセキュリティ対策を」

防犯システムは、地震などの停電時は作動しなくなることを考慮しましょう

マンションを選ぶときの重要な選択肢の一つとして要望が高いのがセキュリティシステムです。

入居者が安心して過ごせるように、セキュリティを重視しているマンションでは玄関扉にオートロックを採用し、共有スペースに防犯カメラなどを設置しています。

しかしこのような防犯システムも、地震などの停電時は作動しなくなる恐れがあります。停電時は玄関のオートロックが解除され手動に切り替わり、頻繁に往来する際の便利さを優先して、常に扉が開けっ放しという状態になるかもしれません。

また自宅玄関のドアも揺れでドア枠が歪んで開閉できなくなる恐れもあります。最近では耐震ドアを採用しているマンションも多くなりましたが、閉じ込められた人の救出でドアを無理にこじ開けて、今度は閉まらなくなる事態も考えられます。玄関ドアを締めて施錠できなければ自室で生活を継続しようにも困ることになります。

災害時に被害に遭う前に、マンション全体で災害時の防犯にも目を向けましょう

このことから、災害時の停電によるセキュリティシステムの停止や玄関・窓の破損被害に備えて、不審者の侵入を防止する策を考えておくことが重要です。具体的な対策案としては、管理組合でマンション敷地内の警戒巡回、チラシや放送で被害防止ための啓発活動、共有のトイレや死角となる場所に非常照明を設置、破損した窓にブルーシートや板で応急修理、閉じられなくなった玄関にチェーンと南京錠、鈴などを設置する、などのあらゆる対策で侵入を防ぎましょう。被害が起きてからではなく、被害に遭う前にできるだけ迅速に対応することが大切です。

日頃からセキュリティシステム・設備が災害時に機能するかを確認し、災害時も安心して過ごせるよう、マンション全体で災害時の防犯にも目を向けた取組を行いましょう。

国崎信江氏プロフィール

内閣府「中央防災会議首都直下型地震避難対策等専門調査会」専門委員、土木学会の「巨大地震災害への対応検討特別委員会」委員などの経験から、危機管理アドバイザーとして、現在は文部科学省「地震調査研究推進本部政策委員会」委員、消防庁「地域防災計画における地震・津波対策の充実・強化に関する検討会」委員、気象庁「緊急地震速報評価・改善検討会」委員を兼任。全国で防災・防犯対策の講演を行う傍ら、各メディアにも多数出演し、防災・防犯情報に関する啓蒙活動に注力。『マンションみんなの地震防災BOOK』(株式会社つなぐネットコミュニケーションズ発行)をはじめ著書多数。

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