ファイナンシャルプランナー北野琴奈氏が語る「2015年・住宅購入に役立つ3つのポイント」

税制について

住宅所得資金贈与の特例と暦年課税、相続時精算課税

住宅購入に大きな影響を与える要素、第3回目、最終回は「税制」です。

まず非課税措置として金額も大きく使いやすいのは、親や祖父母から受ける住宅取得資金贈与の特例です。
2015年度の税制改正大綱では、期間が2019年6月まで延長され、更に金額拡大も決定しました。 非課税金額は、時期により異なります。2017年4月に延期された消費増税前後の駆け込み需要と反動減を 極力抑えたいという意図により、以下のような金額設定になっています。消費税率10%の住宅とそれ以外とで非課税枠の金額が変わることも特徴的です。

この他、住宅購入にも影響を与えそうな贈与税改正で2015年1月から始動したのが以下2点です。 2点とも上記の特例とは違い非課税措置ではありませんが、相続対策等も含めメリットがある場合、頭金を増やすといったことへの活用も検討できます。

◇暦年課税(※1)に関して、直系尊属(父母や祖父母など)からの贈与は一部、税率が軽減されるようになりました。
以下表をご参照ください。

例えば父親から500万円の贈与を受けた場合、改正後は4.5万円の減税となります。(110万円は基礎控除)
 改正前  (500-110)万円×20%-25万円=53万円
 改正後  (500-110)万円×15%-10万円=48.5万円

◇相続時精算課税(※2)に関して、対象者が拡大します。
 ・贈与する側 現在:65歳以上 → 改正後:60歳以上
 ・贈与を受ける側 現在:20歳以上の子 → 改正後:20歳以上の孫も追加
こちらの制度は暦年課税とは選択制になりますので、どちらがよいかは要検討です。

※1 贈与税は、一人の人が1月1日から12月31日までの1年間にもらった財産の合計額から基礎控除額の110万円を差し引いた残りの額に対してかかります。したがって、1年間にもらった財産の合計額が110万円以下なら贈与税はかかりません(この場合、贈与税の申告は不要です。)。
※2 「相続時精算課税」を選択した贈与者ごとにその年の1月1日から12月31日までの1年間に贈与を受けた財産の価額の合計額から2,500万円の特別控除額を控除した残額に対して贈与税がかかります。なお、この特別控除額は贈与税の期限内申告書を提出する場合のみ控除することができます。また、前年以前にこの特別控除の適用を受けた金額がある場合には、2,500万円からその金額を控除した残額がその年の特別控除限度額となります。

住宅購入のタイミング決めのベースとなるのは、まずは20年、30年間の家計全体の大まかな収支を踏まえた個人個人のライフプランです。 その上で、資金計画に大きなインパクトを与える金利と物件価格動向から金額を試算し、税制優遇の活用を含めトータルでご自身にとって最適なタイミングを見つけましょう。

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