1990年代以降、企業は社会の成熟化にともない多様な価値観に直面するようになりました。企業は利益を追求するだけでなく、企業みずからが社会に与える影響に責任を持ち、あらゆる利害関係者の要求に対して、適切な意思決定をするように求められています。
このような企業の社会的責任には二つの側面があります。
一つは企業が利益を追求する上で、社会の一員として何に配慮しなければならないかを考え、それをリスクあるいはコストとして把握し、事業活動の中に取り入れることです。
もう一つは企業の社会的貢献です。
社会的貢献とは企業が生み出した利益を地域や社会に還元するなどして再配分することです。
企業が実際に行っている活動の内容を見てみると、環境にやさしい製品開発とか、植林、清掃などの社会的貢献活動が出てきます。ところが「企業が何をすれば社会的責任を果たせるか」という問いに対して、消費者の9割以上が「企業は本業をしっかりとやってほしい」と答えています。本業で良い製品をつくり、良いサービスを行うことが、社会的責任を果たせるという意見です。
私たちの会社は小さく、地域や社会に与える影響もまだ限られています。だからこそ、今から社会の一員として何に配慮しなければならないかをしっかりと考え、将来に向かって本業を確かなものにしていきたいと考えています。