「室内の安全対策  ③ インテリアを安全に楽しむ方法」

物は「落ちる」のではなく「飛んでくる」

大きな地震では、小物類でも凶器になります。物は「落ちる」のではなく「飛んでくる」と知りましょう。これらが体にあたると大けがをするおそれがあります。直接ぶつからなかったとしても、壁や家具に衝突して破損すれば、床に破片が散らばり、避難の妨げとなり迅速な避難行動が取れなくなります。過去の震災では、揺れが収まり、その後慌てて移動するなかで、飛散しているガラス片に気づかず、踏んで足をけがする人も少なくありませんでした。

室内にあるすべてが凶器になるという意識を持ち、できるだけ生活雑貨類の数を減らすことが第一です。

しかし、殺風景な部屋では生活空間に潤いがなくなります。そこで、インテリアを楽しみながら安全性を追求する方法を紹介しましょう。

それは、素材選びです。大きくずっしりとした重厚な飾り物を避け、たとえば絵や写真を飾る額縁は金属製ではなく布や紙製にするなど、部屋に置くものはやわらかい素材のものにしましょう。表面のガラスも外すとよいでしょう。同様に、照明器具、ごみ箱、ティッシュカバー、掛け時計、置物等の素材を見直してみましょう。ガラス製や陶器製の物を避け、落下転倒しても割れにくく、衝突しても致命傷にならない素材のものを選ぶようにするだけで、部屋の安全性は格段に上がり、被害も軽減できます。

反対に、リビングや寝室など、部屋のあちこちにクッション、座布団、ひざ掛けなどを配置しておくと、とっさのときに頭を守ることや、床に飛び散ったガラスの上に敷いて足を保護しながら移動できるので、あらゆる場所に置いておくことをお勧めします。

部屋のあちこちにクッション、座布団、ひざ掛けなどを配置しておく

災害時にどのような動きをして被害につながるのかをイメージしましょう

まずは、家じゅうにある生活雑貨が災害時にどのような動きをして被害につながるのかをイメージして、機会があるごとに素材を意識して入れ替えるようにしましょう。

災害時にも安心のインテリアを探し、室内に調和させていく楽しみを感じてもらえたら、防災も継続することが安易になります。

国崎 信江氏プロフィール/危機管理教育研究所 代表 危機管理アドバイザー

【主な経歴】横浜市生まれ。女性や生活者の視点で家庭、地域、企業の防災・防犯・事故防止対策を提唱している。講演、執筆、リスクマネジメントコンサルなどの他、文部科学省「地震調査研究推進本部政策委員」、東京都「震災復興検討会議」委員などを務める。現在はNHKラジオ マイあさ!の「国崎信江の暮らしの危機管理」のコーナーやテレビ、新聞などで情報提供を行っている。著書に『地震の準備帖―時間軸でわかる心得と知恵』(NHK出版)『サバイバルブック―大地震発生その時どうする? 』(日本経済新聞出版社)『マンション・地震に備えた暮らし方』(エイ出版社)『これ1冊でできる!わが家の防災マニュアル』(明治書院)などがある。

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