「室内の安全対策の基本  ④ 避難ルートの確認」

「閉じ込め」の恐ろしさ

地震の揺れで恐ろしいと思うことの一つに、「閉じ込め」があります。多くの方が「誰にも気づいてもらえない中での閉じ込め」に不安に感じるようです。部屋ごとに避難ルートを検討し、避難できない場合には救助の要請方法について考えておきましょう。まずは、各部屋について、下記の項目別に避難方法について確認してみましょう。

① 2方向避難が可能

バルコニーに面している部屋であれば、室内ドアのほかに掃出し窓という2通りの避難経路があります。室内ドアが家具の転倒や、揺れによる歪みで開かない場合にも、バルコニーを伝って隣の部屋、もしくは隔て板を蹴破り隣戸に避難することが可能です。

② 窓はある

部屋に窓があれば、外部に異常を知らせることができます。窓を開けて閉じ込められていることを伝えることで外部からの救出を期待できます。廊下に面した窓なら、万一の時には内側から格子を外して避難する方法もあります。

③ 室内ドア以外に窓もバルコニーもない

トイレやお風呂など、窓がなく出入り口が一つに限られている空間は、避難ルートも一つであるために、最も閉じ込められやすい場所と言えます。外部に異常を伝えることも、気づいてもらうことも難しいので、相応の備えが求められます。

「閉じ込め」の恐ろしさ

それぞれのチェックポイント

① 隔て板を蹴破るときに安全靴で蹴破る、または、安全手袋をしてフライパンの柄で打ち破るなど、必要な物を用意して蹴破り方をイメージしておきましょう。また、非常梯子は消防設備の点検の際に、どのように降ろすのか操作方法を確認しておき、階層や家族構成によって命綱となるカラビナとロープが必要かどうかなど、安全に避難する方法を考えておきましょう。

② 歪みで窓が開かなくなることも想定し、外部に異常を知らせる方法も検討しておきましょう。各部屋、トイレ、お風呂から大声を出して、実際にどれほど声が届くか確認をしておきましょう。共有廊下まで声が届かない場合には、笛やブザーを用意しておくことをお勧めします。

③ トイレの閉じ込めに備えて飲料用のペットボトルの水を、お風呂には着替えのTシャツなどをビニール袋に入れておくと、救助を待つ間の寒さをしのぐことができます。さらにシャンプー中の断水に備えて洗面器にお湯をはる習慣をつけましょう。

国崎 信江氏プロフィール/危機管理教育研究所 代表 危機管理アドバイザー

【主な経歴】横浜市生まれ。女性や生活者の視点で家庭、地域、企業の防災・防犯・事故防止対策を提唱している。講演、執筆、リスクマネジメントコンサルなどの他、文部科学省「地震調査研究推進本部政策委員」、東京都「震災復興検討会議」委員などを務める。現在はNHKラジオ マイあさ!の「国崎信江の暮らしの危機管理」のコーナーやテレビ、新聞などで情報提供を行っている。著書に『地震の準備帖―時間軸でわかる心得と知恵』(NHK出版)『サバイバルブック―大地震発生その時どうする? 』(日本経済新聞出版社)『マンション・地震に備えた暮らし方』(エイ出版社)『これ1冊でできる!わが家の防災マニュアル』(明治書院)などがある。

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