「災害で女性が困ること」

災害時の被災生活で食事が満たされてくると、気になってくるのが汚れです。泥や粉じんなどの衣服に着いた汚れと、汗や油といった毛髪や体内から発せられる臭い、洗顔、歯磨きが十分にできないことによる肌荒れと口臭。数日間お風呂に入れないことは肉体的にも精神的にも大きなストレスとなります。

口臭が気になって人と話せない、汚れた髪や荒れた肌の状態で人に会いたくないと、人と接することを嫌がり、被災前は明るかったのに、元気を失くしてしまった人もいました。

女性は衛生に(汚れ、臭い)に敏感

特に女性は、洗濯ができず下着を替えられなかったことやお風呂に入れなかったことで生理中につらい思いをすることがあります。だからこそ、震災前からどのようなことに困るのかを知り、十分に備えておくことが大切なのです。

災害時の備えに、歯ブラシなどの口腔ケアグッズの準備も忘れずに揃えましょう。お風呂の施設を使えるようになるまでの間は、体を拭くためのウェットタオルや水を含ませたガーゼで顔の汚れを拭き取ります。汚れに対して敏感な日本人だからこそ、あらかじめこの視点での備えを忘れないようにしたいものです。

犯罪から身を守る

女性にとって深刻な問題は、のぞき、強制わいせつ、強姦といった性犯罪の被害です。外出するときは防犯ブザーを携帯する、暗くなったら外出を控え、日中でもできるだけ複数で行動することが大切です。トイレは決して一人では行かず、使用する前に不審なところはないか確認するようにしましょう。

被災地にはさまざまな目的で見知らぬ人が入ってきます。その中にボランティアを装い犯罪目的で入ってくる人がいるかもしれません。住み慣れた町だからと安心せず、死角になる場所は警戒する、貴重品は肌身離さず持つ、他人のいるところでお金の話をしないなど、被害に遭わない意識と行動を心掛けましょう。自然災害で疲労しているところに犯罪の更なる被害が重ならないよう、地域で夜警や日中のパトロール、避難所内での注意喚起など、お互いに協力して犯罪を減らすようにしましょう。

国崎 信江氏プロフィール/危機管理教育研究所 代表 危機管理アドバイザー

【主な経歴】横浜市生まれ。女性や生活者の視点で家庭、地域、企業の防災・防犯・事故防止対策を提唱している。講演、執筆、リスクマネジメントコンサルなどの他、文部科学省「地震調査研究推進本部政策委員」、東京都「震災復興検討会議」委員などを務める。現在はNHKラジオ マイあさ!の「国崎信江の暮らしの危機管理」のコーナーやテレビ、新聞などで情報提供を行っている。著書に『地震の準備帖―時間軸でわかる心得と知恵』(NHK出版)『サバイバルブック―大地震発生その時どうする? 』(日本経済新聞出版社)『マンション・地震に備えた暮らし方』(エイ出版社)『これ1冊でできる!わが家の防災マニュアル』(明治書院)などがある。

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