部屋別安全対策「廊下」

先月は玄関の安全対策について紹介しました。玄関に物が置かれている家では、連動する廊下にも物が置かれているケースが多いようです。明日も使うから、廊下や玄関に置いておいた方が便利と、物が増えてしまう傾向があります。玄関や廊下に物が置かれていると部屋を狭く感じさせてしまいますし、災害時の危険性も高くなります。

部屋別安全対策「廊下」

廊下には物を置かない

災害時の非常出口が玄関なら、廊下はまさに避難路です。廊下に倒れるものが置かれていたり、足を取られるようなものが散乱したりすると避難に時間を要したり、避難できなくなるなどの妨げになるおそれがあります。

9月号のトイレ対策で物が倒れてトイレから8日間出られなくなった事故事例を紹介しました。この事故はトイレだけでなく、廊下に面したドアがある部屋すべてに共通するリスクです。とくにトイレ、洗面所のように窓がない部屋での閉じ込めは生死にかかわることがあります。災害時のみならず日常でもリスクが高まることを忘れず、玄関同様に、廊下もできるだけ物を置かないように心がけましょう。

廊下を家族の避難空間に!

物が一切置かれていない廊下は、室内でもっとも安全な空間だと私は考えます。物が多い部屋で安全な空間を見つけるより、さっと廊下に出た方が安全ということも考えられます。廊下は間取り的に各部屋につながっていることから、一斉に家族が廊下に集まればそこで家族の安否がわかるという利点もあります。部屋から出てこない家族がいれば何らかの異常事態であることがわかり迅速に対応できます。いざ避難というときも、廊下は玄関につながっているので速やかに移動できます。このように、廊下を家族の避難空間として位置づけるなど、家族で災害時の行動について話し合っておきましょう。

国崎 信江氏プロフィール/危機管理教育研究所 代表 危機管理アドバイザー

【主な経歴】横浜市生まれ。女性や生活者の視点で家庭、地域、企業の防災・防犯・事故防止対策を提唱している。講演、執筆、リスクマネジメントコンサルなどの他、文部科学省「地震調査研究推進本部政策委員」、東京都「震災復興検討会議」委員などを務める。現在はNHKラジオ マイあさ!の「国崎信江の暮らしの危機管理」のコーナーやテレビ、新聞などで情報提供を行っている。著書に『地震の準備帖―時間軸でわかる心得と知恵』(NHK出版)『サバイバルブック―大地震発生その時どうする? 』(日本経済新聞出版社)『マンション・地震に備えた暮らし方』(エイ出版社)『これ1冊でできる!わが家の防災マニュアル』(明治書院)などがある。

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