2017年1月号「火山噴火対策」

わが国は火山大国です。2014年9月27日に御嶽山が噴火し発生し、多くの方が亡くなりましたが、東京の都市部でも富士山の火山噴火による被害が予測されています。1707年の富士山噴火の時には、富士山近辺の山梨・静岡だけではなく、神奈川・東京・埼玉・千葉まで火山灰(降下火砕物)の被害の記録が残っています。

自然災害は地震や台風対策の情報も多く、備えの意識も高まっていますが、火山噴火については馴染みもなく、知識が十分でないかもしれません。そこで、今回は火山噴火の情報をお伝えいたします。

火山灰の降灰が、都市部への主な被害原因になります

噴火による被害は、火口の場所や規模、種類、時期、継続期間などにより、多岐にわたります。特に降灰被害の範囲を予測することは難しいのが現状です。

富士山の火山噴火による都市部への主な被害としては、火山灰の降灰があります。火山灰は道路に積もって交通機関を麻痺させ、上下水道施設、建物、電子機器、自動車等々あらゆる所に入り込んでダメージを与え、日常生活を混乱させます。マンションならエントランスや機械式駐車場等に火山灰が入り込み電子機器に影響を及ぼすことも考えられます。また、バルコニーに積もった灰の除去方法も周知していないと階上の人が外に払ったら階下の人は大変な迷惑になります。

また、屋根に積もった火山灰が水を含むと、その重みによって家が崩壊する危険性もあります。マンションなら駐輪場の屋根等に被害がありそうです。火山灰で呼吸器障害を起こしたり、眼に傷をつけたりする場合もあります。

噴火災害は、地震よりも都市機能の麻痺が長期化します

地震と違って被害が長期化するのも噴火災害の特徴と言えます。都市機能が麻痺して停電や断水などで生活に不便が生じることを想定すれば、地震に向けた備えをそのまま活用することができます。外出もままならなくなる状況を鑑みできるだけ水・食料・持病のある方は常服薬などを多めに用意しましょう。

ハザードマップには地震だけでなく、火山 (火山防災マップ)」もありますから、影響のある活火山が存在している場合は、居住地域の影響を事前に確認しておきましょう。

また、実際に噴火が起きた時に慌てないためにも、気象庁から発表される「噴火警戒レベル」や自治体からの情報を受けて避難の必要性と避難のタイミングを判断しましょう。避難の際は防災用ヘルメットをかぶり(火山灰対策)ゴーグル・(火山灰対策)マスクを装着し、長袖長ズボンやレインコートを着て肌を露出させないようにします。

管理組合では、噴火が収まったあとの片づけのとき、火山灰を収集するためのショベル、ほうき、降灰を入れる袋等も用意しておくことをお勧めします。

国崎 信江氏プロフィール/危機管理教育研究所 代表 危機管理アドバイザー

【主な経歴】横浜市生まれ。女性や生活者の視点で家庭、地域、企業の防災・防犯・事故防止対策を提唱している。講演、執筆、リスクマネジメントコンサルなどの他、文部科学省「地震調査研究推進本部政策委員」、東京都「震災復興検討会議」委員などを務める。現在はNHKラジオ マイあさ!の「国崎信江の暮らしの危機管理」のコーナーやテレビ、新聞などで情報提供を行っている。著書に『地震の準備帖―時間軸でわかる心得と知恵』(NHK出版)『サバイバルブック―大地震発生その時どうする? 』(日本経済新聞出版社)『マンション・地震に備えた暮らし方』(エイ出版社)『これ1冊でできる!わが家の防災マニュアル』(明治書院)などがある。

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