2017年5月号「災害対策本部運用訓練」

災害発生直後から、迅速に行動することで被害を軽減することができます。そのためには、組織的に効率よく行動するための災害対策本部を機能させなくてはなりません。そこで、今月はマンションにおける災害対策本部の運用訓練の方法について事例を紹介します。

管理組合とは別に災害対策本部を組織しましょう。

まず、災害対策本部を立ち上げるための組織編成はマンションの世帯数や棟数などによって異なりますが、下記のような役割を担う組織編成が一般的です。

  1. 災害対策本部長→全体の指揮(専任者を選びます)
  2. 副部長→被害状況・居住者情報の統括。(理事会の理事長もしくは防火管理者から選任します)
  3. 情報班→居住者安否・建物被害の確認
  4. 消火班→初期消火・火災周知
  5. 避難誘導班→避難情報伝達・避難場所への誘導
  6. 救助救護班→応急手当・救助・搬送
  7. 生活班→物資管理・衛生対策

訓練のポイント

  1. 年2回の訓練のうち、春期訓練はあらかじめ決められた担当者によって、それぞれの初動行動を確認するための訓練を実施
  2. 秋期訓練は担当者が不在でも有事の際に臨機応変に対応できるように、在宅の居住者で速やかに代理を務める訓練を実施
  3. 初動期だけでなく、発災翌日からの各班においての役割も決めて、その内容に沿った訓練を実施
    (例:火災が発生していなければ消火班は救助救護班の支援に。翌日からは情報班は生活情報や行政からの災害情報の提供、消火班は2次災害防止の広報、避難誘導班は生活班の支援、救助救護班は共有スペースの管理など)

上記のポイントを踏まえて訓練を実施しましょう。

国崎 信江氏プロフィール/危機管理教育研究所 代表 危機管理アドバイザー

【主な経歴】横浜市生まれ。女性や生活者の視点で家庭、地域、企業の防災・防犯・事故防止対策を提唱している。講演、執筆、リスクマネジメントコンサルなどの他、文部科学省「地震調査研究推進本部政策委員」、東京都「震災復興検討会議」委員などを務める。現在はNHKラジオ マイあさ!の「国崎信江の暮らしの危機管理」のコーナーやテレビ、新聞などで情報提供を行っている。著書に『地震の準備帖―時間軸でわかる心得と知恵』(NHK出版)『サバイバルブック―大地震発生その時どうする? 』(日本経済新聞出版社)『マンション・地震に備えた暮らし方』(エイ出版社)『これ1冊でできる!わが家の防災マニュアル』(明治書院)などがある。

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