2017年8月号「AEDの救助訓練」

最近、駅や公共施設などでもAEDをよく見かけるようになりました。このAEDは、突然の心停止を起こして倒れた人を、近くの人がその場で使って倒れた人の命を救うことができる医療機器です。

一般市民によるAED使用での応急手当が広まっています

平成28年版消防白書によると、平成27年中の救急搬送件数のうち一般市民により応急手当が行われた件数は1万3,672件、うち、一般市民によりAEDを使用した除細動が実施された件数は1,103件であり、1ヵ月後生存率は54.0%、1ヵ月後社会復帰率は46.1%でした。

一般市民による応急手当が行われた場合の1ヵ月後生存率及び1ヵ月後社会復帰率は増加傾向にあることから、今後一層設置が広まっていくことでしょう。

※出典:
総務省消防庁「平成28年版消防白書・第2章 消防防災の組織と活動」より

救命講習への参加、設置場所の確認などを行いましょう

しかし、普及はしていてもその使い方を知っている人は意外に少ないのではないでしょうか。AEDは初めての人でも簡単に使えるように設計されています。機種によって多少の違いはありますが、ボタンを押す、あるいはフタを開けるなどすると電源が入り、倒れている人の肌に、直接シールのような電極パッドを所定の位置にしっかり貼り、器械の自動診断を待ちます。器械が電気ショックを必要と判断したら、ボタンを押してくださいという音声の指示が出ますので、ボタンを押します。このように、すべての操作は音声で指示してくれますので、初めての人でも使うことができます。

マンションの訓練にもこうしたAEDを使用した応急手当の訓練を実施してはいかがでしょうか。体験しておくことで、災害時だけでなく平時でも居住者やマンションの前で突然人が倒れたときの対応に役立ちます。AEDがマンションに設置されていないときには、消防署で実施する救命講習を受講し、マンションの近くにあるAEDの場所を確認しておきましょう。AEDがどこにあるのか、一刻の猶予もないときに慌てないように設置場所を事前に知っておくことは重要であり、取りに行くまでにどれだけの時間がかかるのかも確認しておくと良いでしょう。

人はいつ具合が悪くなるかわかりません。いざというときのために他人ごとに考えずAEDを含めた救命講習に参加し、積極的に学びましょう。

国崎 信江氏プロフィール/危機管理教育研究所 代表 危機管理アドバイザー

【主な経歴】横浜市生まれ。女性や生活者の視点で家庭、地域、企業の防災・防犯・事故防止対策を提唱している。講演、執筆、リスクマネジメントコンサルなどの他、文部科学省「地震調査研究推進本部政策委員」、東京都「震災復興検討会議」委員などを務める。現在はNHKラジオ マイあさ!の「国崎信江の暮らしの危機管理」のコーナーやテレビ、新聞などで情報提供を行っている。著書に『地震の準備帖―時間軸でわかる心得と知恵』(NHK出版)『サバイバルブック―大地震発生その時どうする? 』(日本経済新聞出版社)『マンション・地震に備えた暮らし方』(エイ出版社)『これ1冊でできる!わが家の防災マニュアル』(明治書院)などがある。

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