2019年10月号「家財を守るために災害補償を検討する」

専有部分の自然災害の保障に加入していますか?

分譲マンションの場合、管理組合が火災保険に入っているから大丈夫、と大きな勘違いをされている方も少なくないようです。共用部分は管理組合で加入し、専用部分は各世帯で加入する必要があります。専有部分は、管理組合の入る火災保険の対象外であることに注意しましょう。

さらに、火災保険では地震、それに伴う津波や噴火は保障されませんから、火災共済・保険に付帯して自然災害共済や地震保険にも加入しましょう。また、火災は必要だけれどマンションに住んでいるから自然災害の保障は必要ない、と考えているかもいらっしゃるかもしれません。しかしながら、建物が揺れに強いからと言って被害が出ないとは限りません。破損個所の修繕で積立金以上に費用が掛かることもあるかもしれませんから、備えがあると安心です。

そして、自然災害共済や地震保険に加入の際は、建物だけでなく家財の保障も忘れないようにしましょう。なぜなら、建物が無事でも室内の破損が著しく大きな損害を受けることがあるからです。家具、家電製品、寝具、衣服、靴、カバン、生活雑貨、書籍など、室内には多くの家財があります。これまでの被災地における家財の被害額として1,000万円以上かかることも少なくありません。特に、高層階は低層階に比べて揺れが大きくなることもあり家財の被害も大きくなることが予測されるので、高層階ではなおのこと家財の保障を考えておきましょう。また、揺れによって排水管が損傷することもあります。上階の世帯が配管の破損に気づかずに浴槽に貯めた水でトイレを流した場合、階下の部屋が漏水で汚染されることがありますから、このような事態に備えて、家財が保障される共済や保険に加入しているかどうか、加入している保障内容を確認するようにしましょう。

被災後の一日も早い生活再建を目指すには、災害から生命だけでなく財産を守る視点も忘れてはならないのです。

国崎 信江氏プロフィール/危機管理教育研究所 代表 危機管理アドバイザー

【主な経歴】横浜市生まれ。女性や生活者の視点で家庭、地域、企業の防災・防犯・事故防止対策を提唱している。講演、執筆、リスクマネジメントコンサルなどの他、文部科学省「地震調査研究推進本部政策委員」、東京都「震災復興検討会議」委員などを務める。現在はNHKラジオ マイあさ!の「国崎信江の暮らしの危機管理」のコーナーやテレビ、新聞などで情報提供を行っている。著書に『地震の準備帖―時間軸でわかる心得と知恵』(NHK出版)『サバイバルブック―大地震発生その時どうする? 』(日本経済新聞出版社)『マンション・地震に備えた暮らし方』(エイ出版社)『これ1冊でできる!わが家の防災マニュアル』(明治書院)などがある。

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