東京都の「東京都耐震マーク表示制度」をご存知ですか?
平成24年4月に、都民が安心して建築物を利用することができるように地震に対する建物の安全性を示す制度が創設されました。都内すべての建築物の耐震化を促進することを目的に実施されたのですが、消費者の立場からすると物件選びにも役立ちますし、通行人にとっても災害時に丈夫なビルに一時避難する際の目安になりそうです。
この「東京都耐震マーク」のあるビルやマンションが社会的に評価されて資産価値が上がれば、耐震化も一層進むのではないかと期待しているところです。
◆ 昭和56年6月以降に建てられた建築物には「新耐震適合」
◆ 耐震診断により耐震性が確認された建築物には「耐震診断済」
◆ 耐震改修により耐震性が確保された建築物には「耐震改修済」
交付費用は無料で、申請は郵送やインターネットによる電子申請もできます。もし、お住いのマンションで「東京都耐震マーク」の交付をご希望でしたら、「東京都耐震ポータルサイト」のHPで"、"東京都の取組"→"東京都耐震マーク表示制度"のページをご覧ください。
→「東京都耐震マーク表示制度について」(ここから申請書類もダウンロードできます。)
申請に際し、わからないことや相談したいことがあれば、東京都耐震マーク事務局(TEL/03-5466-2023)に問い合わせることもできます。
交付されたらエントランスなど居住者や通行者の方の目につきやすい場所に表示して、建物の安全性をアピールしましょう。都が「耐震基準への適合を確認した建築物である」という証ですから、マンションの居住者にとっても誇りになるでしょうし、地域の防災力向上にも寄与するでしょう。マンションの価値向上のために、こうした制度を積極的に活用することをお勧めします。
国崎 信江氏プロフィール/危機管理教育研究所 代表 危機管理アドバイザー
【主な経歴】横浜市生まれ。女性や生活者の視点で家庭、地域、企業の防災・防犯・事故防止対策を提唱している。講演、執筆、リスクマネジメントコンサルなどの他、文部科学省「地震調査研究推進本部政策委員」、東京都「震災復興検討会議」委員などを務める。現在はNHKラジオ マイあさ!の「国崎信江の暮らしの危機管理」のコーナーやテレビ、新聞などで情報提供を行っている。著書に『地震の準備帖―時間軸でわかる心得と知恵』(NHK出版)『サバイバルブック―大地震発生その時どうする? 』(日本経済新聞出版社)『マンション・地震に備えた暮らし方』(エイ出版社)『これ1冊でできる!わが家の防災マニュアル』(明治書院)などがある。
