2020年10月号「雷の対策」

建物に直接雷が落ちて大きな被害を受けないようにする対策として、避雷針はとても効果があり、マンション等は建築基準法によって義務づけられていることを、2016年( → 2016年7月号「雷対策」)に紹介しました。今回は、落雷で停電したときにどのような対応をしたら良いのかについてお話します。

落雷による停電の際に気を付けるポイントとは?

落雷で停電した場合には、まずは、懐中電灯、ランタン、ヘッドライトの他、スマホ・携帯電話のライト機能やタブレットなどの液晶画面でも周りを照らせます。

つぎに、明かりの確保ができたら、電化製品の電源プラグを抜きます。マンションに避雷針が設置されていても、落雷電流の一部が電源回路だけでなく、通信回線やアース線を経由して建物内にも侵入することがあるのです。電力会社では、停電の際に火事や事故を防止するため、電化製品の電源プラグを抜くようにとアナウンスしています。

そして、ブレーカーが落ちていないか確認し、落ちている場合にはオンにしてみます。つく場合には復旧完了ですが、つかない場合には地域の電力会社のホームページを確認することで、停電情報を知ることができます。

避雷針の定期メンテナンスと交換時期をチェックしましょう。

避雷針は年に一度保守点検をし、25~30年で取り替えるのが一般的で、老朽化していると雷が落ちたとき地中に流れるはずの雷サージがマンション構造内の鉄骨に触れたりして、各家庭に損害を与えかねません。JIS(日本工業規格)でも、一年に一回は、年次点検をしなければいけないとされていますので、自分の住んでいるマンションが、どのように雷から守られているのか、一度チェックしてみる必要があるかもしれません。

また、従来の避雷針に加え、“雷を落とさない”PDCE避雷針というものも少しずつ普及していますので、調べておくのもよいでしょう。

日本全国で雷の発生は年々増加しています。過去には、7〜8月の2か月間に、九州と沖縄で22万回以上の雷が記録された年があります。雷の発生は予測困難なこともあり、ゲリラ雷雨のように突然発生することがあります。地震や台風に対する意識と同じように、雷による災害にも高い意識を 持って被雷する想定で対策を考えておきましょう。

国崎 信江氏プロフィール/危機管理教育研究所 代表 危機管理アドバイザー

【主な経歴】横浜市生まれ。女性や生活者の視点で家庭、地域、企業の防災・防犯・事故防止対策を提唱している。講演、執筆、リスクマネジメントコンサルなどの他、文部科学省「地震調査研究推進本部政策委員」、東京都「震災復興検討会議」委員などを務める。現在はNHKラジオ マイあさ!の「国崎信江の暮らしの危機管理」のコーナーやテレビ、新聞などで情報提供を行っている。著書に『地震の準備帖―時間軸でわかる心得と知恵』(NHK出版)『サバイバルブック―大地震発生その時どうする? 』(日本経済新聞出版社)『マンション・地震に備えた暮らし方』(エイ出版社)『これ1冊でできる!わが家の防災マニュアル』(明治書院)などがある。

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