オリンピックに向け都心部の移動の効率化が進められています。自動車での移動については、都内の慢性的な交通渋滞を改善すべく、首都圏の主要な幹線道路となる中央環状線、外環道、圏央道の「3環状道路」は2020年までに約90%が完成する予定で、渋滞緩和だけでなく、都内の通行車両のCO2排出量が大幅に削減される見込みです。
鉄道アクセスも改善が検討されており、東京都心と羽田空港、成田空港を直結し短時間かつ乗り換えなしでの移動を可能とする「都心直結線」が計画されています。
さらに、障がい者や高齢者をはじめとしたすべての人々が安全で快適に移動できるようバリアフリーの促進が計画されており、その一つとして、概ね首都高速中央環状線の内側エリアについて、2020年までに都道の「無電柱化」が進められています。
平成25年より東京都千代田区をはじめ10都市が国家戦略特区に指定され、開発が進められています。
この中でも特に注目度の高い開発が東京駅周辺、八重洲口の再開発です。
国際競争力強化を担う先進的なビジネス支援・観光・情報発信機能の導入と充実をコンセプトに、東京八重洲口には、再開発費約6千億円かけて地上約50階の超高層ビル二棟が建設予定です。
同時に巨大な広さの地下バスターミナルも併設され、現在八重洲地区の15か所に点在するバス停は新設されるバスターミナルの3か所に集約され、東京駅からストレートに行けるようになり新幹線や在来線、地下鉄への乗り換えがスムーズになります。新しいバスターミナルの発着能力は現在より3割程度高まり、効率面でも改善が見込まれています。
時代に合った都市の変化が求められているタイミングで、東京オリンピックは、東京をさらに住みよい都市へとバージョンアップする絶好の機会といえます。官民一体となって取り組んでいる東京のインフラ整備・都市開発は、これからのビジネスシーン、生活シーンに大いに恩恵をもたらしてくれることでしょう。